忘れない。


「私を忘れないで」

これは、人の抱く最も切なる願い。

忘れないでいて欲しいから、

何かを残そうとするし、

そのために何かを作ろうとする。

愛そうとするし、

愛してもらおうとする。

でも、

時間は記憶を風化させる。

どうあがいても、

人は忘れていくし、

形は崩れていくし、

思いも薄れていく。


実は、皆、それをよく知っている

…いずれ、忘れられることを。

本来、それは自然なことなのだ。時は流れていくものだから。

ただ、そうも恐れる必要は無いのだよ、と、言い聞かせて日々を歩く。

それは、神様の「お前を忘れない」というお約束を、

一心に信じるからである。

イザヤ書49章15-16節

「 女が自分の乳飲み子を忘れようか。

自分の胎の子をあわれまないだろうか。

たとい、女たちが忘れても、このわたしはあなたを忘れない

見よ。わたしは手のひらにあなたを刻んだ。」