立川流一門会

談志師匠、子別れ。

芸としては、…楽しめなかった。真打ちの噺をきいていて寝ぼけるなんて前代未聞だった。

どこまでも、善くも悪しくも高座にいるのは談志師匠で、

異世界が展開するような体験はかなわなかった。

私の聞き手としての未熟が、当然あるだろう。


病を克服した師匠を、人としては最大限応援したい。

…が、こう思うこと自体が、芸人への冒涜ではないか。


私の未熟など、踏み倒してなぎ倒して、越えてくれる師匠だったはずなのだ。


切ない落語だった。