与太郎になりたい。

雨にはぼんやり濡れて


風にはぴゅうと飛ばされ

冬の寒さには凍え


夏の暑さにはへこたれ


西に悲しむ人がいれば一緒にびーびー泣いて


東にトラブルがあればボーゼンと立ち尽くし


あっちに病の人がいれば速攻祈り


こっちに楽しいことがあってもつい気後れする。

邪魔にされ
たらい回しにされ、
おばかちゃんと馬鹿にされても


そうだなあ、

と落ち込まない。


ただ、ひとを妬まず、

神様を仰ぎ、


皆の下足番をして、
靴のあるあたりに生えている草花を喜んでいる。


そんな与太郎に、私はなりたい。



そうせんと、生きていかれんなあ。