野次馬。

学生さんがわらわらと、朝の駅に現れ始めました。

新学期の始まりが一律9/1でなくなったのは、私の後の世代からですねえ。

まあ、学生さんたちを見ていると、飽きません。
会社帰りの中央線上りでは、今や死語となろうかという、ニキビ面の坊主頭、埃っぽいサッカー野郎どもが、わいわいとシートに座っている(おい、こら、立てよ)。

まあ、空席がまだあるから良いか。

彼らはみな、ボードに挟んだ藁半紙に、ガリガリと書き込みをしている。

相談しながら書いているので内容はだだ漏れだ。

練習内容…走り込みの距離、タイムやらボール捌きやら。食事内容。間食、飲み物に至るまで。


この子達の日常が、シート向かい合わせに座った面々の大きな声で周りに周知徹底されていく。


たまに、先生の悪口や、居眠り、早弁、恋バナなぞが混じる。


微笑ましくて多少のやかましさを見逃しつつ、


実は乗客は皆、このうすら恥ずかしい、ちょっとうらやましい青春の一幕を楽しんでいるのだった。