オヤジの正義。
昨年、エディが病に倒れ延期になったVAN HALENのコンサート。 世界遺産に登録しましょう。このバンド。 みんな年取ったけど、みんなオヤジになったけど、とんでもないこいつらのタフネスとエネルギー、そして魅力。 デイヴはやっぱりゲスで色っぽくて見せ方も聞かせ方も心得ていて、とんでもないトレーニングを今なお摘んでいるのであろう、その歌、体、メンタル。 アレックスのツインドラムは、あの頃のバンド少年を狂喜乱舞させたキチガイじみたスピードとドライブで、それは既にビートを取り越して脈動、胎動、うねり、そこにのっかるクールなドラミング。VAN HALENの根っこ支えて100メートル10秒台で疾走するかのようで、これで最後まで突っ切りやがった。 エディのギターは当時のギター少年の心を鼓舞してはボキボキ折って行ったスーパーハイソニック健在で、あのつんとしたお鼻で、下唇をちょっと巻き込んでニコニコ笑うその笑顔はそのままに、残像が見えるかと思うほどの早弾きとオーケストラに匹敵する壮大な表現力は匠の粋。 懐かしいナンバーも混ざり、周囲の40代~50代の観客もノリノリである。 そしてラストナンバー、「JUMP」。 ドオオオオと怒号のような歓声が上がる。 わかっていやがる。ボク等が何を求めているか。 彼らは確かに年を重ねた。 あの頃のあざとい程の若さは今は見えない。 だが、オヤジとなった彼らは、色あせるどころか余裕綽々な様で、ボク等をこうも踊らせる。 オヤジは正義だ。年を重ねるのはタダシイことだ。 Rock will never die!! 【備考】 デイヴ原案というショートムービーが流されたんですけど、その中のデイヴの台詞。・・・誰が教えたんだ。まさかこいつが原案か。 Dave「ツキニカワッテオシオキヨ」 おい。 ~コトの顛末~ 半年の「待て、ハウス」状態がようやくタイムアップ。 東京ドームで開催となりました。 ぎりちょんまでなやみつつ、だって、ロックだぜ。 でもですね、昨年、SONG4Uさんが言っていたことをふと思い出す。 「もう来ないかも(中止かも)しれないね」 ・・・一期一会。ああ、ここでも。これを逃して果たして次があるか。 ええい、脚の一本くれてやる(大げさな)。 というわけで、レインコートをバサリとはおり、びっこひきひき杖付いて、 まかりこしましたのは生まれて始めての東京ドーム。(今更か) 中学生の頃洋楽に頭のてっぺんまでどぼんと浸かり、聞き殴っていたその頃。 後光すら背負ってボク等のチートなハートをホークスピアで鷲掴んでくれやがったその曲、「JUMP」。 これが聞けたら本懐だ。 出たとこ勝負でドームに行くと、スタッフの皆さんが手厚く案内してくださる。 階段の少なくエレベーター移動が可能な関係者専用通用口へ案内してくれ、 「終わりましたらお迎えにきますから」とまで。 「ありがとうございます」おもわず握手して頭を下げてしまった。 ありがとう。スタッフの皆さん。 ありがとう。ニッポンに来てくれた皆さん。 ちょっと足痛いっすね。セイシュンの痛みっす。