茶会、裏話。
七夕茶会のお手伝い直前まで、原因不明の爆咳を伴う風邪で2017年の7月は過ぎた。
ニート超満喫した。そろそろこのままだと化石になるかと思う。
そして復活、出陣の七日。
この日は入院中の父の誕生日であったので、病室に滑り込んで「おめでとう、で、行ってきます!」と挙手、一礼。
滞在時間1分にて病院を出る。
(非道な娘である)
1時半に先生のところについて荷物をピックアップ、2時過ぎに現地着。
すぐにあれこれセットアップを始める。
先生の茶席設計のアイデアに、ほえー、うわー、ふわー、と、陶然と、いやボーゼンとする。
オノレのセンスのナッシングどころかマイナスレベルにめり込む。
いつか、王子様が、じゃない、いつか、私も、あのような茶席が作られるやあらむ(と、つい反語表現をぶっこんでみる)
右に左にバタバタと走り回り、適宜茶人服に着替え、洗面所で顔をなおすにあたり、
一緒にお手伝いをする中嶋さんの輝くばかり若い肌と美しいお顔立ち、
先生の後光がにじむような端正な佇まいと、天女も恥じらうご尊顔に、
もう、一緒に鏡台をのぞいたりするものか、と、涙をこらえて唇をちょっと噛みしめてみた。
それはともかくとして、茶席が始まる。
2部に各2席、4回転をお一人でお点前される先生の集中力に、
胸を打たれた。
ともかくも、神経を張り巡らせてサポートをしよう。
その思いがかなったか、時間がたつにつれ、場の動きが少しずつ見えてきた。
だが。
思いもがけぬトラップが。
正座、起立、正座、起立、歩行。
この果てしない無限スクワットが、私の脆弱な足に影響を及ぼしてきた。
茶人って、足腰の筋肉、半端ないんだな!
と、諸先輩方の軽やかな動きに感動しつつ、
茶席が終わる頃には生まれたての子鹿のようにカクンカクンになっていた。
いざ、撤収。
薄布をおろし、敷和紙をたたみ、茶道具をまとめ、
数を数え、、、、
1個足りない。
どこの皿屋敷だ。
真っ青になりつつ、時間に押され、先生の慰めの言葉に涙しながら水屋にしていた部屋を出る。
荷物を抱え、裏口のタクシーに乗ろうと、靴を履いて、
玄関の階段のたった一段を降りよう、と。
<注:現在、足腰は生まれたての子鹿状態>
あ、段差がある。
うん注意しようっ・・・
かっくん。
ごきゃっ。
空には満月。
左膝には、天下御免の向こう傷。
今宵の虎徹は、別に血に何ぞ飢えてないはずだが。
私はその時、強く強く、筋トレを決意した。
最寄りの病院は、馴染みの病院。
事情を話したら、久しぶりねー、いらっしゃい♪
と、めっちゃ暖かく迎えられ、センセも状況を説明したら、
うん、筋トレ頑張れ。
と、ぬるい笑顔で励ましてくれました。
無傷無病の瞬間を作ることが、七月の目標となった。