どうして猫が、好きかって言うと。
どうして猫が、好きかって言うと、
あんなに自由に、あんなに気ままに、
あんなに自分勝手に生きている癖して、
なぜか、その子の飼い主は、
「自分の猫が世界一!」
といってはばからない、その「愛され力」の強さに、
太刀打ちできないから。
そして、
自由気ままに生きている割に、
それぞれ、ちょっとずつ傷を負っているところが、
愛しいから。
そして、
悲しくて悲しくて、立ち上がれないくらい泣きくれていたら、
決して押し付けることなく、
ただ、
そ知らぬ顔してそばにいて、
「にゃあ」
と、一言かけてくれるから。
その、
「にゃあ」
が、
人間語になっているとしたら、どうする?
その「にゃあ」を、
ラムネ瓶の中のガラス玉のように艶やかかな瞳の、
ふわふわの猫達が、
(そして、どっかクールな猫達が)
囁いているとしたら、どうする?
古のお嬢さんも、娘に戻って読んでしまう本。
そして、猫も匂いをかいだりする本。
・・・
ちょっ寂しい猫好きにとって、
マタタビのような、本です。
「choo choo 日和 愛のマタタビ。」
こやま淳子さんのことばが、ころころところがっています。