【歳時記:バレンタイン】

【歳時記:バレンタインは春の季語】


そのまんまやな。


「あと幾度これで終まひとバレンタイン」



いつまでか。

それは、後になってわかることがある。


あ。

でも。

も一回、買いにいこかな。



いくつかの知らせ。


当たり前にできていたことは、当たり前のことではなかったのだと、ゆっくりと腹に落ちてくる。


「これで最後」と意識できることは、実は稀なことで、後になって振り返った時に、あれが最後だったのだと知ることの、なんて多いことか。


そっと目を閉じてみる。


そうして浮かぶ景色が、優しければ優しいほど、


握り締める手の力が、ぎゅっと少し強くなる。


その握りしめた手で取り戻し、引き戻せるものなど、さして無いのだと、知る。


たわいのない日々を、ただ、たわいなくどれほど慈しんでいけるか。


ただ、それだけのことが、途方もなく大切なことなのだ、と。


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