【再掲】新刊、「一流の女が私だけにおしえてくれたこと」森綾。
「一流の女が私だけに教えてくれたことー森綾ー」
「20代、30代の女の子に読んで欲しいな、と思っていて」
6月の、良い風の通る、とある日曜の昼下がり。
新刊を出された森綾さんに書店でまみえ、
その後の茶話会で森さんが仰ったのが、この言葉。
今、途方に暮れている女性が、多いのだそうだ。
昨日よりは一つでも素敵になりたい、と。
あの人みたいになりたいな、と。
そう願うのに、日々の焦りに自分はくすんでいくばかり。
それでも、憧れの人がいるだけでも、まだマシなのだそうだ。
20代、30代では、憧れる、ということすら手放して、
もうこのままでいいのと諦めている子は多いとか。
そこで森さんは、一流とはこういうことなのです、と、
さあ、憧れずにいれますか、とばかりに、
28人の女性を選りすぐってくれた。
日本人初、ミック・ジャガー単独取材をゲットしてしまう星の持ち主である。
これまでインタビューしてきた2000人(!)余全てが宝石のような人物であることは間違いなく。
小気味いい筆致で綴られる文を追い、
28人の一流の女性たちが、親密な友に打ち明ける話、見せる横顔にワクワクしたら、
章末に披露されている、本当にワタシ達にでも出来そうな日々のTipになるほど、と頷く。
夢中になればあっという間に、読み終わる。
そして、本を閉じれば必ず1つ、28個の本の提案の中から、
今日はこれをやってみよう、と思うはず。
そうして、「構え」と「備え」が、いつしかその身に備わるはず。
たとえ今、一流には遠くても尚、背筋を伸ばして生きて行く「構え」と、
他のために自分の命を使う「備え」が。
光を孕んでいる本だ。
内から滲み出てくるような、
そんな佇まい。
初夏にふさわしい白い表紙、軽やかな紙質。
さらりとエスプリの利いたイラストの表紙に、
文字は深い深いブラックネイビーのインク。
その美しい装丁同様に、
本に宿る心の美しいこと、この上ない。